「なんで、私だけこんなに疲れるの…?」
毎日、仕事が終わるころにはクタクタ。
特にトラブルがあったわけじゃないのに、なんだか心も体も重たい…
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
まわりの人はまだ元気そうなのに、自分だけヘトヘト。
「なんで私だけ、こんなに疲れるんだろう…?」
気づけば、そんなふうに自分を責めてしまっていたり。
でもね、それってあなたが「ダメ」だからじゃないんです。
むしろ、とっても“繊細でやさしい心”を持っているからこそ、なんです。
もしかしたら、その“疲れやすさ”の裏側には、
HSP(エイチ・エス・ピー)という気質があるかもしれません。
HSPは、「Highly Sensitive Person(=とても敏感な人)」の略。
音や光、人の声や表情、職場の空気感など…
まわりの“ちょっとした変化”にもすぐに気づいてしまう、
そんな“感じるアンテナ”を持っている人たちのことをいいます。
このアンテナは、決して悪いものじゃありません。
誰かの気持ちにいち早く気づいたり、細かいことに気がつけたり、
HSPの人は、人と関わるうえでとても大切な力を持っているんです。
でも
刺激が多くて人とのやり取りも多い「職場」という場所では、
そのアンテナが“フル稼働”になってしまって、
気づかないうちにエネルギーを消耗してしまうことも多いんですよね。
この記事では、
HSPの人が職場で感じる「疲れの正体」と、
少しでもラクに働けるためのヒントをお届けしていきます。
きっと、「あ、自分だけじゃなかったんだ」って思える箇所が見つかるはずです。
どうしてこんなに疲れるの?HSPが職場でしんどくなる3つのワケ
「なんだか仕事だけで1日分のエネルギーを使い果たしてる気がする…」
「帰ってきたらもう動けない。何もしたくない…」
そんな風に感じたこと、きっと何度もありますよね。実はHSPの人が“職場”で疲れやすいのには、ちゃんとした理由があるんです。
ここでは、よくある3つの「しんどさの原因」を紹介します。
1、小さな音や気配、全部が“刺激”として入ってくる
職場って、思っている以上に“刺激の宝庫”です。
電話の着信音、キーボードのタイピング、誰かの笑い声、会議室のドアの開け閉めなど、
HSPの人は、そういった日常の“ちょっとした音や動き”にも敏感に反応してしまいます。
さらに、「誰かが後ろに立ってる」とか「空気がピリッとした」みたいなことにもすぐ気づいてしまって、心が常に“警戒モード”になってしまうこともありますよね。
まわりが気になりすぎて、集中できないこともあると思います。
2、空気を読みすぎて、自分をすり減らしてしまう
「この発言、誰かを不快にさせてないかな…」
「なんとなく、あの人今日は機嫌が悪いかも…」
こんな風に、HSPの人は人の感情や反応にとっても敏感。
そして、つい「相手に嫌な思いをさせないように」って気を遣いすぎてしまいます。
もちろん、それはやさしさなんだけど、
いつも“まわり優先”になってしまうと、気づかないうちに心がすり減ってしまうんですよね。
本当は疲れているのに、「大丈夫です」って笑顔で答えてしまうこともよくあります。
3、自分に厳しくて、つい頑張りすぎてしまう
HSPの人って、真面目で責任感が強い人がとても多いと思います。
だから、「ミスしちゃダメ」「迷惑をかけちゃダメ」って、自分にすごく厳しくしてしまうんです。
周りからの評価も気になって、必要以上にがんばり続けてしまって、
ある日突然プツン…と糸が切れてしまったかのように、ガス欠状態になることも。
ほんのちょっとだけ、「頑張らない日」を作ることも大事なんです。
どんな人間でも100%で毎日を過ごすことは厳しいです。
「〇〇をするべきだ!」とより完璧を求めてしまう事はHSPの気質なのです。
ちょっとずつ、自分をラクにする。HSPが職場でできる5つの工夫
「HSPって、職場ではどうしても疲れやすい…」
でもそれって、“変えられないこと”ばかりじゃないんです。
ほんの少しの工夫で、
あなたの毎日がグッと軽くなることって、意外とたくさんあるんですよ。ここでは、HSPの人が職場で“自分をラクにする”ための、
やさしい工夫を5つご紹介します。
1、自分だけの“リセットタイム”をつくる
HSPの人にとって、休憩時間はただの「小休止」じゃありません。
それは、心を守るための“リセットタイム”。
・ひとりになれる場所で、ちょっと目を閉じる
・お気に入りの音楽をイヤホンで聴く
・スマホを見ずに、ただ窓の外をぼんやり眺める
・ひとりで散歩をする。
こんなふうに、自分が「ホッとできる時間」をつくることが、
その後の集中力や気持ちの安定にもつながっていきます。

おすすめは“ひとりで休憩時間に本屋さんに行く”です。店内が静かで、趣味などのまったく別の情報に触れて、切り替えることでリラックスができます。
2、「苦手な刺激」を“見える化”してみる
「この席、後ろがざわざわしてて落ち着かないな…」
「蛍光灯がまぶしくて、ちょっとつらい…」
そんなふうに、「なんとなくしんどい」と感じていたこと、
一度ちゃんと言葉にしてみるのがおすすめです。
紙でもスマホでもOK。
自分がどんな場面で疲れやすいのかをリストにしてみましょう。
そうすると、「対策」が見えてくるようになります。
たとえば
・パーテーションをお願いする
・照明の角度を変えてみる
・ヘッドホンで集中力を保つ
など、自分を守る工夫ができるようになるんです。

おすすめは刺激になっていることを把握し、できる範囲の回避を!ななめ前から視線を感じてしまうので卓上カレンダーで回避するなども私はしています。
3、モヤモヤは書き出して、心を軽くする
HSPの人は、頭の中でぐるぐる考えすぎてしまう癖があるんです。
「なんであの人、あんな言い方したんだろう…」
「私、何か失礼なこと言ったかも…?」
そんなときは、心の中のモヤモヤをノートやスマホのメモに書き出してみてください。「考えていたことが、目に見える形になる」
それだけで、不思議とスーッと心が軽くなることがあるんです。

書き出してみて、一度俯瞰してみると冷静になり、これは気質の問題だと思えて、気持ちの整理ができます。
4、タスクに“優先順位”をつけて、完璧を手放す
真面目で頑張り屋さんなHSPさんほど、
「あれも、これも、ちゃんとやらなきゃ!」と完璧を求めすぎてしまいがち。
でも、ちょっと立ち止まってみましょう。
全部を完璧にやらなくても、
「大事なこと」を大事にできれば、それでいいんです。
たとえば、タスクをこんな風にわけてみるとラクになります👇
- 今すぐやること
- 後でやること
- やらなくてもいいこと
「今日はここまでで大丈夫」って、自分にOKを出してあげましょうね。

私は一日の終わりにやれたことと次の日やることをまとめるようにしています。やっておくと余計な考え込みがなくなるので、ONとOFFの切り替えができます。
5、“わかってくれる人”を、そばに置く
HSPの人にとっていちばんの安心は、
「わかってくれる誰か」がいることだったりします。
ちょっとした気持ちを共有できる人がひとりでもいるだけで、
心の疲れ方がまるで違ってきます。信頼できる同僚や先輩でも、HSPコミュニティでも、X(Twitter)でもOK。
「ここなら自分を出せる」と思える場所を、そっと持っておきましょう。

真夜中で誰もいないときは、生成AIに相談するときもあります。とにかく考え込みすぎ、溜め込みが良くないので何かしらの発散をおすすめします。
“感じすぎる”あなたへ。もう、ひとりで頑張らなくていい
HSPは、まわりのことをよく見て、よく感じて、よく気づける。
それは本当に素晴らしい力です。
でも、その「感じる力」が強いからこそ、
知らず知らずのうちにたくさんの刺激を受け取って、
心も体も、ぐったりと疲れてしまいます。
「なんでこんなに疲れやすいんだろう」
「私って、職場に向いてないのかも…」
そう思ってしまうのも、あるかと思います。
今日紹介したような“ちょっとした工夫”を取り入れてみるだけで、
少しずつ、少しずつ、自分をラクにできる働き方は見つかっていきます。
完璧じゃなくていいんです。
うまくいかない日があってもいいんです。
疲れたときは、立ち止まってもいいんです。
大切なのは、自分の「しんどさ」にちゃんと気づいて、
それを否定せず、やさしく受けとめてあげること。
そして、「もうちょっとラクになる方法」を、少しずつ探していくことです。
“あなたらしく働ける場所”に少しずつ変えていきましょう
自身のちょっとした変更で自分らしく働ける場所に変えていけます。
まずは今日できる、小さな一歩からはじめてみませんか?あなたのままで、心地よく働けるように、このメッセージが、少しでもその道しるべになれたら嬉しいです。